渋谷内科・スキンケアクリニック

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腎臓内科 Nephrology 腎臓内科のメインビジュアル画像

日本の透析患者数は約35万人に達し、成人の約11%は慢性腎臓病(CKD)を患っていると推測されます。当院は腎臓内科専門医を持つ院長の専門分野の一つでもある腎臓内科に力を入れております。健診で尿や血液検査の異常を指摘された、最近尿が泡立つなどの尿のお悩み、何となくだるい、むくみがあるなどの体の不調を自覚したら、まずは当院へご相談ください。腎臓内科専門医の視点から詳しく簡単な言葉で丁寧にご説明いたします。

腎臓のはたらき
腎臓は血液中の余分な代謝産物や老廃物をろ過して、尿として排出するはたらきを持ちます。体内の老廃物を尿として排出するだけでなく、体内の水分や電解質のバランスを整えるはたらき、血圧を調整するはたらき、カルシウム代謝を行い丈夫な骨や歯を維持するはたらき、血液(赤血球)を作るはたらきを助ける機能なども持ち、体内の状態を常に一定に保つためにはたらく重要な臓器です。したがって腎臓の機能が低下すると尿が作れず体内に老廃物が溜まり、血圧が高くなり、骨がもろくなったり、貧血になったり、全身に様々な影響を及ぼします。腎臓に負担がかかり、腎機能が低下した状態が続くと慢性腎不全になります。慢性まで無症状に進行し、いったん慢性腎不全になると腎機能の回復は不可能なため症状が出た時には透析治療が必要な状態になっていることが少なくありません。

当院の腎臓内科の特徴
当院ではネフローゼ症候群や慢性腎炎、多発性嚢胞腎などの腎臓病の検査・診断・治療まで行います。急性期の場合や精密検査などが必要な場合は専門の医療機関へご紹介させていただきます。病状が安定したら、当院でのアフターフォローが可能です。

また、糖尿病や高血圧などの生活習慣病も放置しておくと腎臓病になりますので、すでにこれらの治療をしている方で腎臓の状態が気になる方も当院で検査・治療を並行しておこなえます。将来的な透析のリスクを回避するために、定期的に検診を受け、早期発見・進行予防が大切です。

主な症状

  • むくむ(顔やまぶたのむくみ、指輪が外れない、ゴムの跡がつくなど)
  • 血圧が高い 
  • 尿酸値が高い
  • 尿に血が混じる
  • 褐色の尿が出る
  • 尿が泡立つ
  • 尿がにおう
  • 尿量が増えた
  • 尿量が減った
  • トイレの回数が増えた
  • 夜中トイレで起きる
  • 背中が痛い
  • 腰が痛い
  • 倦怠感
  • だるい
  • 疲れやすい
  • 貧血
  • 立ちくらみ
  • 頭痛
  • 動悸
  • 息切れ
  • かゆみ
  • のどが異常に渇く
  • 吐き気がする
  • 食欲低下

代表的な病名

慢性腎臓病(CKD)
高血圧性腎臓病
糖尿病性腎症
腎炎(IgA腎症など)、ネフローゼ症候群
急性腎障害
腎性貧血
薬剤性腎障害
多発性のう胞腎
慢性腎臓病(CKD)
日本には約1,300万人のCKD患者がいるといわれています。CKDは後半まで自覚症状がないため、知らないうちに進行している可能性があります。早期発見により早めの備えが大切なのです。
高血圧性腎臓病
高血圧は腎臓の血管にも動脈硬化を起こして、腎臓のはたらきを弱くしていくため、お薬による適切な血圧管理が必要です。降圧薬(高血圧のお薬)の種類はたくさんありますが、それぞれ特徴は異なり、一人ひとりに合ったお薬を見つけることが大切です。高血圧治療中の方も自分に合っているかご心配の方は一度当院にご相談ください。
糖尿病性腎症
糖尿病性腎症は糖尿病が原因で腎臓の機能が低下した症状をいい、人工透析の原因の第1位です。初期症状は尿中にタンパクが出るのみで、進行すると尿中に大量のタンパクが出て、むくみなどの症状がでます。さらに進行すると体内に老廃物や水分が溜まり、腎不全や尿毒症を起こします。糖尿病性腎症の方は神経症状や網膜症を合併していることが多いです。食事・運動管理だけでなく血圧、血糖管理が重要です。
腎炎(IgA腎症など)、
ネフローゼ症候群
腎臓の糸球体という構造に炎症をおこす病気をいい、主に健診で血尿やタンパク尿を指摘されて発見されます。尿中に大量のタンパクがでて、血管内のタンパクが失われてしまう状態をネフローゼ症候群と呼びます。ネフローゼ症候群では腎不全や心不全、脳梗塞、心筋梗塞、感染症などの合併リスクが上がります。原因はさまざまなため、基幹病院と連携して対応いたします。診断がつくことで、適切な治療法が選択できますので当院でのアフターフォローが可能です。
急性腎障害
数時間から数日のうちに急激に腎臓の機能が低下する状態を言います。尿から老廃物を排泄できなくなったり、体内の水分や塩分量などを調節することができなくなります。脱水や出血による腎臓への血流低下(腎前性)や、腎臓の炎症など(腎性)、尿路系の閉塞など(腎後性)が原因となります。急性腎障害は高齢者や慢性腎臓病の方に起こりやすく、早急に原因を突き止め治療を行えば、腎機能の回復が見込めますが、慢性腎臓病や末期腎不全に移行する場合も多くありますので注意が必要です。
腎性貧血
腎臓は赤血球を作るはたらきを助けるため、エリスロポエチンというホルモンを分泌します。腎臓の機能が低下すると、このエリスロポエチンの分泌が減少し、赤血球を作る能力が低下するため貧血になります。この貧血を腎性貧血といいます。腎性貧血の治療には鉄欠乏性貧血のように鉄剤投与のみでは改善しません。エリスロポエチンの分泌不足を補う注射薬や、体内のエリスロポエチン産生を促す内服薬などによる治療が必要です。
薬剤性腎障害
腎臓の障害はお薬によって起こることもあります。代表的なお薬として鎮痛薬として用いられるNSAIDsや抗菌薬、高血圧のお薬などがあります。治療は原因となるお薬を突き止めて可能な限り早期に中止あるいは減量することです。
多発性のう胞腎
両側の腎臓に液体の詰まった嚢胞という袋がたくさん作られ、正常な部分を破壊していく遺伝性の腎臓病です。近年お薬の開発も進んでおり、進行が抑えられるようになりました。心当たりのある方はお早めにご相談ください。早期に対応することで、透析になる前に悪化を予防しましょう。

診察の流れ

  1. 1 診察
    問診表をもとに医師が診察します。
  2. 2 検査
    必要に応じて検査(採血・尿検査・腎臓エコー検査※など)をおこないます。腎臓の評価と診断を適切におこなうため、一般の検査項目のほかに多数の項目が必要となります。ご不安な点がございましたら医師に直接ご相談ください。
  3. 3 検査結果説明
    検査結果がわかるものに関しては、医師から結果説明をいたします。検査項目によっては数日かかるため、後日再来院していただく場合がございます。
  4. 4 診断・治療
    診察と検査結果から適切な診断と治療についてご説明いたします。より専門性の高い検査や治療が必要となった場合には、各専門の医療機関にご紹介いたします。病状が安定したら、当院でのアフターフォローが可能です。

※2 腎臓エコー検査は、超音波で内臓の性状を観察する検査です。痛みがなく、放射線による被曝もないので安心です。主に血液検査や尿検査で腎臓の機能の低下がある時、病態を把握するために行われます。診察料を除き、3割負担で2,000円前後になります。